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『ことり』小川洋子 [読書]

人間の言葉は話せないけれど、小鳥の言葉を理解し話すことが出来る兄と、兄の言葉を唯一理解できる弟。小鳥たちの声だけに耳を澄ます二人は、つつしみ深く一生を生きた。

小川洋子さんの文章は本当に美しくて、自分の中で嫌なものが取り払われて心穏やかな気分になる。

ただただ静謐で、穏やかな日常に満たされる。小川さんの作品を読むときは、独自の世界のまま陶酔させずに、目を背けたくなるようないやらしい現実も入れてくるので色んな気分にさせられるなぁ。人間の言葉を話さず、小鳥の言葉「ポーポー語」のみを話す兄と弟の生活は所謂、世間の目からすれば奇妙に映る光景で。ただそれは社会からの視点であって、二人のつつましい日常を脅かすものではない。振り返れば、兄と弟の暮らしを描いているのは本書のうち半分にも満たされていないのだけれど、とても印象に残る。

それにしても、表題がひらがなには意味が込められてたのか…。 
ひとりになった弟の暮らしを最後まで読み終えると、思わず最初の数頁を読み返して、ようやく読み終えた実感を持ちました。穏やかな余韻に浸った一冊。


ことり (朝日文庫)

ことり (朝日文庫)

  • 作者: 小川洋子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/01/07
  • メディア: 文庫 

タグ:小川洋子
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