『巷説百物語』京極夏彦 [├小説(ミステリ)]
江戸の世を舞台はびこる奇怪な事件を話術巧みな”小股潜り”又市とその仲間が暴き、悪党を退治する「仕掛け」を策す時代小説第1巻。
妖怪の仕業とされる現象や事件が、実は人の手によって仕立てられたものばかりで、真実が暴かれるたびに覗いてしまう人の業だとか因果なものが重くて辛い。それでも巧みな展開と又市の話術で結局は面白く読んでしまうんだなぁ。 やるせなくて、かなわない。
小股潜りの又市をはじめ、山猫廻しのおぎん、初老の商人、そして考物の百介(諸国を旅し百物語を作ることを夢見る男)が面白い演者と化している。まぁ百介はどちらかと言えば「こちら側」の第3者的立場なので彼と一緒にあざやかな仕掛けに唖然とするばかりでしたが。勧善懲悪ものというか、因果応報というか。悪者には罰をの傾向。ただし彼らは実際に裁くのではなく罪を浮き彫りにして促すだけに留まっている。人の無情さと情けを同時に感じてしまう話ばかりだった。
『飛ぶ教室』コストナー [└翻訳]
正義感の強いマルティン、孤独なジョニー、喧嘩っ早いマティアス、臆病なウーリ、博識のゼバスティアン。 5人の少年たちと、彼らを見守る優しい大人たちに起こった、クリスマス前の小さな奇跡。
正義と友情と、勇気の話。すっごく、すっごく好みの1冊だった。 ギムナジウムやパブリックスクールものだと私が読んでいる本の中では、閉鎖的な空間だからかほの暗い雰囲気ばかりだった気がするけど本作はとかく明るく爽快な雰囲気。クリスマス直前に読めば良かったなぁ。登場人物の掛け合いが面白い。マルティンとジョニー、マティアスとウーリの友情はそれぞれ微笑ましいものがあったり、かつての同級生だった正義先生と禁煙さんは羨ましいほどの仲の良さ。互いを尊敬し大切にすることって人と付き合っていく上では大事なことなんだよ、と改めて思う。思った以上に読みやすく少し考えさせられる一冊でした。
『倒立する塔の殺人』皆川博子 [├小説(ミステリ)]
戦時中あるミッションスクールが爆撃に遭う。けれど、一人の少女の死に不審を覚える少女が居た。なぜあの日あの時に、上月葎子はチャペルの塔にいたのだろうか?
初皆川さん。戦時中の殺伐した雰囲気のなか少女たちの掛け合いがあまりに夢うつつのようなロマンチックさを醸し出している、そのギャップに胸をつかれた。端的に言えば惚れた。 当時女学校で流行っていた小説の書き回し。3人の少女が紡いだ物語と現実が徐々に境がつかなくなり、そして浮き彫りになっていく少女たちの、純粋さと残酷さに振り回され。 何より私はラストが好き。甘やかで、あるいは無慈悲な物語に酔いしれていた者を現実へ立ち返らせる、彼女のたくましさ…つよさ。幻想的なようでいてしっかり地に足の着いた話。
やーばーいー。今年は皆川さんに振り回されそう。
わたしは、物語《倒立する塔の殺人》の続きをまだ書けていない。
設楽久仁子が、なぜ、こんな物語を上月葎子に読ませ、続きを書くことを強いたのか。
そうして、なぜ、上月さんが空爆のときチャペルにいたのか。
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あなたはたぶん、わたしとは違う見地から、読みといてくれる。
そう思って、この本をあなたに託す。
『金色の獣、彼方に向かう』恒川光太郎 [├小説(一般)]
現の世に異分子が紛れ込んだような、或いは異なる世界へ足を踏み入れてしまったような、そんな非日常の姿が垣間見える物語が4編収録。どの話ももっと踏み込めば完全なホラーになる所をあえてボカして不思議な雰囲気で紛らわせた感じ。各話、時代も語り手も別々なのにどこか繋がりを感じる。共通して存在感を発揮する樹海がモチーフなのかも。あと、居場所を定めきれない者。材料からして不安な気持ちを掻き立てられるなぁ…。お気に入りは「異神千夜」と表題作。以前別の作品で感じたほどゾッとする恐怖は来なかったけれど、掴みどころの無さが妙に気味が悪くて、余計に奥の世界に興味を持ってしまった一冊。
『鬱金の暁闇10 破妖の剣6』前田珠子 [├コバルト文庫]

鬱金の暁闇 10 破妖の剣(6) (破妖の剣シリーズ) (コバルト文庫)
- 作者: 前田 珠子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 文庫
前回でラスが(肉体を伴った本当の)復活を遂げ、さあ雛の君との対決か?!と思いきやそうでした赤い人との再会が待っていました!な巻。ラスボスとの闘いは次回へと持ち越し。 前巻で「どう彼に仕返しするのか」と書いてあったのだけど、ラスらしい無自覚にやり込めた姿が見れてニマニマ。さんざ彼女を翻弄してきた赤い人が思わずぎょっとする告白が見れて楽しかった。彼女も必死で彼の反応に気づいてないところとか。やっぱりこの二人は面白いなぁ。世界を巻き込んで大恋愛してるよね。あまり甘さを感じないけど。
番外編は雑誌で読んでた。番外編の方がメイン二人の糖度が比較的高いような気がする。サテこの先山場二つ(予定)にどこまで巻数を重ねるのか戦々恐々としてます。
捕まえたと確信した。
お前の真実、お前の望み――揺らぐお前の定まりたい場所!
くれてやる。
全部、全部、くれてやる。
だから――その代わりに。
お前の全部、わたしがもらう!
2012冬アニメ その1 [アニメ]
視聴順につらつらと。
【★期待 ◯最後まで観るかな △途中で切るかも ×断念】
★「夏目友人帳」:原作をどこまで描くか。
△「新テニスの王子様」:原作未読。中学生の頃一時期流行っていたなぁ。立海大戦以降はノータッチなので知らない面子がちらほら。薄幸ヒロイン桜乃ちゃんの出番を望んでいるけど…。
△「BRAVE10」:美男子祭かと思いきやヒロインと金髪美女の色気にやられた。あと袴。
★「偽物語」:前作をいくつか見てない回があるけど視聴。ノンストップリズミカルに飛び交う会話独り言や阿良々木くん変態さの安定感(むしろ後者はヒートアップ気味?)
◯「テルマエ・ロマエ」:妙なノリツッコミが面白い。
◯「男子高校生の日常」
△「Another」
◯「妖狐×僕SS」:アニメりりちよが!!太ももが!! 雰囲気も素敵だったので観るー。
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◯→「Persona4 the ANIMATION」
△→▲「ギルティクラウン」:フラグを折って欲しかった。1クールラストで視聴意欲が失せたけど、何だかんだで観た2クール最初で、もうしばらく観る。だって、ツグミちゃんとダリルの二人にあっさり釣られ…。
◯→◯「未来日記」
×→△「ガンダムAGE」:初代はあまり雰囲気乗れなかった2代目期待。

妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス) 1 (ガンガンコミックスJOKER)
- 作者: 藤原 ここあ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2010/04/22
- メディア: コミック









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